リスボン旅行記(2)
リスボンについてすぐ、世界遺産、ジェロニモス修道院へ。ここは、ヴァスコダガマと航海事業のパトロンであるエンリケ航海王子の偉業を称えた修道院で、香辛料で儲けた莫大な利益をつぎ込んで作られたという。中には、ヴァスゴダガマの棺も安置されている。
2月の平日、オフシーズンにもかかわらず、長蛇の列で入るのに1時間弱は待ったと思う。夏のハイシーズン時が末恐ろしい。ネット予約必須。
なんでも、マヌエル様式の最高傑作、だそう。
マヌエル様式というのは、15-16世紀のポルトガルで流行った、航海の達成を祝福し、王室の権威と富を誇示する建築様式。ゴシック建築、ルネサンス建築、イスラム建築の要素を持ち、船や海に関する装飾(地球儀、鎖、ロープの結び目、波、海藻、サンゴetc...) を特徴的とする。(Wiki 参照)
正直、マヌエル様式要素は、翌日行ったシントラの宮殿のほうが色濃く感じた。アーチの装飾がとても美しいのと、修道院全体に不思議な爽やかさと開放感が充満している。後で気が付くのだが、リスボン全体が、この空気感なのだ。爽やかさと開放感、活気と機運。
ジェロニモス修道院から、歩いてすぐの「発見のモニュメント」にも行った。
どっかーん!50m以上の高さがあり、かなりの迫力。
こちらは、エンリケ航海王子の没後500年を記念して作られた記念碑。
大航海時代の栄光を見せつけられる。
先頭がエンリケ航海王子、その後ろにヴァスコダガマ、写真右手の、手を合わせてひざまずいているのが我らがフランシスコ・サビエル。ポルトガルが大西洋の向こう側の世界を「発見」したという、期待と興奮が伝わってくるような記念碑だが、この躊躇いのなく発せられる「発見」という言葉に傲慢さが透けて見えて、冷笑的にならざるを得ない。
いやいや、君らが「発見」する前から世界は存在していたからね。